Wildcat Labsが、アンダーコラテライズドレンディングプロトコルの成長のためにシードエクステンションラウンドで350万ドルを調達

Wildcat lendingプロトコルの開発者であるWildcat Labsは金曜日、Robot Venturesが主導するシードエクステンションラウンドで350万ドルの資金調達を行い、オンチェーンのアンダーコラテラライズドクレジットの普及拡大を支援することを発表しました。

「WildcatがDeFiにおける最大の課題の一つであるアンダーコラテラライズドレンディングに取り組む姿勢に投資できることを非常に嬉しく思います」と、Robot VenturesのパートナーであるAnirudh PaiはThe Blockに共有した声明で述べました。「その成長は、安価で安全なプライベートクレジットに対する需要の大きさを証明しています。」 

Triton Capital、Polygon Ventures、Safe Foundation、Hyperithm、Hermeneutic Investments、Kronos Researchもこのラウンドに参加し、エンジェル投資家としてFei protocolの創設者Joey Santoro、VyperのコアコントリビューターCharles Cooper、Inkの創設者Andrew Kollerが加わりました。

「アンダーコラテラライズドレンディングは長らくDeFiにおける永遠の課題でした。Wildcatは信頼できる借り手が独自のカスタムマーケットを作成できるようにすることで、過剰担保という厳格な制限を超え、DeFi内で本当にスケーラブルかつ資本効率的なクレジットの基盤レイヤーを創出します」と、Kronos VenturesのジェネラルパートナーJason Branniganは付け加えました。

このラウンドはSimple Agreement for Future Equity（SAFE）として構成され、4月に開始し8月に終了、Wildcat Labsのポストマネー評価額は3,500万ドルとなり、投資家は10％の持分を取得したと、共同創設者兼CEOのLaurence DayがThe Blockに語りました。

これによりWildcat Labsの累計資金調達額は530万ドルとなり、同社は2023年5月にWintermute Venturesからプレシードラウンドで75万ドルを調達し、2024年7月から8月にかけてCobieのエンジェル投資家プラットフォームEchoを通じて主に参加者から110万ドルのシードラウンドを実施しました。

新たな資本は、WildcatプロトコルをEthereum DeFiエコシステムにさらに統合し、プライベートクレジット市場へのアクセスをオンチェーン化することで拡大するために使用されます。具体的には、Wildcat Labsの現チーム4名と3名の契約社員を拡大し、特にエンジニアリングとビジネス開発分野を強化し、新しいタイプのマーケットやメカニズムの創出を通じて高品質なイールド機会を開放することに使われます。

今回の資金調達により、Wildcat Labsは計画中の4つのポジションを埋めた後、約2年間のランウェイを確保できる見込みであり、そのうち2つは現在採用中です。すでに収益化しており黒字であるため、収益創出を考慮しなくても十分な資金があるとDayは述べました。

Wildcatとは？

Wildcatは、Crypto Twitterで有名なLaurence DayとIndexed FinanceのDillon Kellarによって2023年に共同設立され、WintermuteのEvgeny Gaevoyも「サイレント」パートナーとして参加し、アンダーコラテラライズドかつ偽名の暗号資産レンディングの課題解決を目指して構築されました。

従来のプラットフォームとは異なり、Wildcatは自らローンの引受を行いません。借り手はリザーブ比率や引き出しサイクル、貸し手のホワイトリスト化など、ローンのほぼすべての側面をパラメータ化でき、その「フリーマーケット」精神を反映しています。また、Aave、Euler、Compoundなどの既存の多くのDeFiクレジットプロトコルとは異なり、Wildcatのローンはアンダーコラテラライズドも可能です。

Wildcatは、借り手が提供する市場のAPRの5％をプロトコル手数料として加算することで収益を得ています。例えば、借り手が10％のイールドを提供する場合、10.5％を支払うことになるとDayはThe Blockに説明しました。

「Wildcatは、通常は限られた内輪にしか開放されていないプライベートクレジット市場に、世界中の人々が参加できる機会を提供するために作られました」とDayは声明で述べています。「資本レバレッジは現代世界の中心であり、クレジットの拡大はオンチェーン・オフチェーン両方の市場で利用可能な流動性を増やし、業界全体の成長を促進します。Wildcatは、DeFiが本当に並行した金融システムを形成したと主張できるための最後のピースの一つです。」

Dayは以前、WildcatをTerraやFTXのような崩壊を引き起こしたクレジットの不透明性への対応策として位置付け、プライベートクレジット活動をオンチェーン化することでリスクをより可視化できると主張していました。つまり、このプロトコルは本質的にオンチェーンエンティティのクレジットスコアを作成する問題の解決を試みているものであり、主にファンドやマーケットメイカー、DAOなどの機関投資家を対象としています。

「Wildcatは主にステーブルコインの借り入れに使われると想像しています」とDayは今年初めにThe Blockに語りました。「しかし、もしMiladyやCRV LPトークンのようなエキゾチックなものを借りたい場合は、そのためのマーケットを作ることもできます。」

Wildcatは、Wintermute、Hyperithm、Selini Capital、Amber Group、Keyrockなどの借り手に対し、カスタマイズ可能なアンダーコラテラライズドクレジットラインを提供してきました。また、暗号プロトコルのハッキング後の緊急ブリッジファイナンスや、Plasma（XPL）セールでの固定イールドによるプレマーケットトークン価格投機もサポートしています。

Wildcatは現在、1億5000万ドルの未返済クレジットを取り扱っており、ローンチ以降、2倍以上の3億6800万ドルが発行されており、2024年2月のEthereumメインネットでの汎用V2リリース後に大きく増加しました。

トークン計画の有無について尋ねられた際、Dayはコメントを控えました。