Kalshiは、Solanaを使って「数千」の予測市場をトークン化

米国拠点の予測市場Kalshiは、Solanaを活用して大規模なオンチェーン展開を進めています。

急成長中のこのスタートアップは、「数千」に及ぶベッティング市場のトークン化バージョンを立ち上げ、暗号資産ネイティブのユーザー層を引き付け、流動性を確保することを目指しています。この動きは、KalshiとPolygonブロックチェーンを基盤とするPolymarketとの競争をさらに激化させるものであり、両者ともに成長が加速しています。

11月はKalshiとPolymarketの両方にとって過去最大の月となり、The Blockのデータによると、前者の現物取引高は58億ドル、後者は37億ドルを超えました。

新たに台頭したデュオポリーは、米国商品先物取引委員会（CFTC）が、主に学術的なイベントデリバティブの世界に対してこれまで慎重な姿勢を取っていた方針を転換したことを受け、急成長に拍車がかかりました。

先週、CFTCは正式にPolymarketの米国再参入を承認しました。当初は未登録プラットフォームとして禁止されていましたが、これにより、ブロックチェーンネイティブのPolymarketがグローバル展開に注力する一方で、米国市場を支配していたKalshiとの競争環境が複雑化しています。

Kalshiは現在、オンチェーン経済でPolymarketと真っ向から競争する意向を示しています。同社は、SolanaベースのプロトコルDFlowおよびJupiterと協力し、オフチェーンのオーダーブックをSolanaの流動性に橋渡しするほか、新たな「Kalshi Builder Codes」により、ユーザーが「グローバル流動性プール上でパーミッションレスにアプリケーションを収益化」できるようにする取り組みを進めていると報じられています。

「トレーディングターミナル、天気サイト、AIエージェント……あなたが構築したいものは何でも、取引量に比例した手数料や報酬を得ることができます」とKalshiはXで述べています。

KalshiがSolanaを活用するのは今回が初めてではありません。

9月には、同スタートアップはSolanaおよびCoinbaseがインキュベートしたLayer 2 Base上で「予測市場の最前線を切り拓くビルダー、トレーダー、クリエイターを支援する」グラントプログラムを開始しました。Kalshiはまた、Aptos、Avalanche、Sui、複数のEthereum Layer 2などのネットワークでの暗号資産の入出金にZeroHashを利用しています。Polymarketは今年初めにSOL入金を可能にしました。

ベッティング市場のトークン化は、Kalshiにとって大きな賭けであるように見えます。Bernsteinによると、Kalshiの流通パートナーであるRobinhoodは、10月の取引高の約57%を占めていました。

一方が進めば、もう一方も追随するようです。最近数週間で、KalshiとPolymarketの両者がGoogle FinanceやNational Hockey Leagueなどと配信契約を締結しており、Galaxy Digitalは競合プラットフォームとの流動性供給パートナーシップの可能性を模索しています。

先月、Kalshiは10億ドルを調達し、ポストマネー評価額は110億ドルに達したと発表しました。これは、Polymarketが再び資金調達を行い、評価額が120億ドルを超えるとのニュースを受けてのことです。

The BlockはKalshiにコメントを求めましたが、すぐには返答がありませんでした。