中国人民銀行が暗号資産の禁止を再確認、複数機関による会議後にステーブルコインのリスクを指摘

中国の中央銀行である中国人民銀行（PBoC）は、デジタル資産の運用が国内で違法であるという立場を再確認し、特にステーブルコインの使用に関するリスクを指摘しました。これは金曜日に行われた複数機関による会議の後のことです。

「バーチャル通貨は法定通貨と同じ法的地位を持たず、法定通貨の地位もなく、市場で通貨として使用すべきではなく、また使用できません」とPBoCは英訳された声明で述べています。中央銀行はまた、「違法および犯罪活動を厳しく取り締まる」とも述べました。

このコメントは、声明によると「デジタル資産投機活動の再浮上」を受けて、金曜日に北京で13の政府機関の代表が集まった会議の後に出されたものです。PBoCは、2021年9月の全面的な取引およびマイニング禁止に代表されるバーチャル通貨活動への取り締まりが「バーチャル通貨市場の混乱を是正し」、「重要な成果を上げた」と述べました。この声明は、禁止以降でPBoCによる暗号資産に関する最も強い公的コメントとなりました。

ステーブルコインは特に厳しい監視の対象となりました。PBoCは、これらが顧客確認（KYC）やマネーロンダリング防止基準を満たしていないと指摘し、マネーロンダリング、詐欺的な資金調達、違法な越境送金、地下決済などのリスクを警告し、これらが国家の金融安全保障への脅威であると声明で述べました。

中国は本土で暗号資産の取引とマイニングを引き続き禁止する一方、香港は取引所やステーブルコイン発行者に対するライセンス制度を導入し、業界を受け入れています。PBoCは同時にデジタル人民元のパイロットプログラムを推進しており、2億2500万以上の個人ウォレットが開設されています。

しかし、北京は最近、香港での一部のデジタル資産活動を取り締まっており、The Blockの以前の報道によると、9月には一部の大手証券会社に現実資産のトークン化の取り組みを一時停止するよう指示し、10月には中国の一部テック大手が香港で独自のステーブルコインを発行するのを阻止する動きを見せました。

また、元PBoC総裁のZhou Xiaochuan氏も、7月の非公開セミナーでステーブルコイン導入の潜在的な落とし穴について警告しました。「ステーブルコインが資産投機に過度に利用されるリスクに注意しなければならない。方向性が逸脱すれば、詐欺や金融システムの不安定化を引き起こす可能性がある」とZhou氏は述べました。Zhou氏は2002年から2018年まで中国人民銀行の総裁を務めました。