イーサリアム（ETH）は過去30日で14％下落し、月曜時点で3724ドルまで下落した。テクニカル指標と上場投資信託（ETF）の資金動向は強気材料に乏しく、3000ドル割れのさらなる調整リスクが高まっている。
機関投資家需要の減速がETH価格を圧迫
下落の背景には、現物イーサリアムETFで広がるリスク回避の動きがある。過去2週間、トレーダーはこれらの商品から資金を引き揚げている。
SoSoValue のデータによれば、米国拠点のイーサリアムETFは直近3営業日連続で資金流出となり、合計3億6380万ドルの純流出を記録した。
StrategicETHreserve.xyz のデータでは、戦略的準備金とETFの合算保有が10月16日以降で12万4060ETH減少した。主要な機関投資家や企業からの需要が落ち込んでいる格好だ。
アナリストのテッド・ピローズ氏は 月曜のX投稿 で「イーサリアムのトレジャリー企業は依然縮小しており、実質的な買い手はビットマインのみだ」と述べ、「長くは続かないと思う」と付け加えた。
同氏は「価格が下がる局面では、トレジャリー企業はまもなくETHを買う資金が尽きる」とし、「これらの株価が回復するまで、ETH価格の回復は見込みにくい」とも指摘した。
下降トライアングルが22％下落を示唆
ETHは10月7日以降、8時間足でフラットなサポートラインと下降するレジスタンスラインから成る下降トライアングルを形成してきた。強い上昇後に出現する下降トライアングルは弱気転換のシグナルとされ、一般にフラットなサポートラインを割り込むと、トライアングルの最大高さ分だけ下落する傾向がある。
アナリストのCryptoBull_360氏は、 月曜のX投稿 で「ETHは下降トライアングルを下抜け、現在はブレイク水準をリテスト中。再テストが成功すれば下落トレンド継続が確定する」と述べた。
このパターンからの下落目標は2870ドルで、現在値から約22％の下落となる。
下押し材料にはスーパートレンド指標もある。同指標は木曜に緑から赤へ反転し、弱気シグナルが点灯した。
スーパートレンドは移動平均のようにトレンドを追随しつつ、平均変動幅（ATR）を用いて相場の方向性を示す。直近では10月7日の売りシグナル点灯に続き、価格は4750ドルから3700ドルまで約22％下落した経緯がある。
ピローズ氏 は、ETHが現在3700ドル近辺の「重要サポート」にあり、4000ドルを速やかに回復できなければ3500ドルまでの調整もあり得るとみる。
本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。
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