パウエルのタカ派的な発言により、暗号資産投資家は週次ETP流出額が3億6,000万ドルに達する中で「宙ぶらりんの状態」に：CoinShares

BlackRock、Bitwise、Fidelity、Grayscale、ProShares、21Sharesなどの資産運用会社が管理するグローバルな暗号資産投資商品は、CoinSharesのデータによると、先週は3億6,000万ドルの純流出を記録し、前週の9億2,100万ドルの純流入から後退しました。

「最近の米国の利下げにもかかわらず、投資家はFRB議長Jerome Powellの12月の追加利下げの可能性に関する発言を『既定路線ではない』と解釈しました」とCoinSharesのリサーチ責任者James Butterfillは月曜日のレポートで述べています。「このタカ派的なトーンと、米国の主要経済指標の発表が著しくなかったことが相まって、投資家は様子見の状態に陥ったようです。」

このネガティブなセンチメントは主に米国で感じられたとButterfillは指摘しており、同地域の暗号資産ファンドは4億3,500万ドル相当の純流出を記録しました。一方で、ドイツとスイスのETPにはそれぞれ3,200万ドルと3,080万ドルの純流入があり、他の地域ではより控えめな動きが見られました。

先週、BTCとETHはそれぞれ6.5％、10.5％下落し、The Blockの価格ページによると、投資家の「Uptober」への期待を完全に打ち砕き、10月の6年連続上昇の流れを断ち切りました。

Bitcoinファンドが流出を主導、Solanaは米国ETFで追い風

BitcoinベースのETPは、主要な暗号資産投資商品の中で唯一大きな流出を記録し、先週は9億4,600万ドルがファンドから流出しました。「最近の利下げにもかかわらず、Jerome Powellの発言がタカ派的に解釈されたことで、Bitcoin価格に大きな重しとなったと考えています。Bitcoinは金融政策の動向に最も敏感なデジタル資産であるためです」とButterfillは述べています。

米国のスポットBitcoin ETFは、The Blockがまとめたデータによると、単独で7億9,900万ドルの純流出を記録し、そのうちBlackRockのIBITからは4億340万ドルが流出しました。

一方、Ethereum関連商品は先週、世界全体で5,760万ドルの純流入を記録し、米国のスポットEthereum ETFも1,610万ドルの純流入を記録しました。こちらもBlackRockのETHAが主導しました。

その一方で、Solana ETPは先週、世界全体で4億2,100万ドルの流入を記録し、これは過去2番目の規模となりました。新たに米国でローンチされたETFへの強い需要が背景にあり、年初来の流入額は33億ドルに達しました。