Square、手数料0%のBitcoin決済プログラムを開始

Jack DorseyのBlock Inc.の一部門であるSquareは、水曜日にSquare Bitcoinの立ち上げを発表しました。これは、400万以上の米国の加盟店が既存のSquareシステム内で直接Bitcoinを受け入れ、管理できる決済およびウォレットプラットフォームです。

この動きにより、Blockは従来の決済とデジタル資産の融合が進む中核的な存在となります。同社はBitcoin戦略をリテール投資から日常的なビジネス利用へと拡大しています。

Bitcoinコマースが主流へ

Square Bitcoinは、決済、コンバージョン、カストディを単一のインターフェースに統合しています。加盟店はチェックアウト時にBitcoinを受け入れ、日々の売上の最大50％を自動的にBitcoinに変換し、Squareダッシュボード内で保有資産を管理できます。

新製品は2025年11月10日から取引処理を開始し、最初の1年間は手数料が無料となり、販売者がコスト障壁なしで試せるようインセンティブを提供します。

このローンチは、デジタル通貨の受け入れを既存のカードシステムと同じくらい簡単にすることを目指しています。BlockのBitcoinプロダクト責任者であるMiles Suterは、この展開がデジタル通貨を採用する加盟店にとって転換点となると述べました。

「Bitcoinはもはやニッチな投資ではなく、日常的な決済ツールになりつつあります。私たちの目標は、Bitcoin取引をカード決済と同じくらいシームレスでアクセスしやすくすることです。」

この展開は2024年からのパイロットテストに続くもので、参加した販売者は自動変換により142 BTCを蓄積しました。Squareは、規制上の制限によりニューヨークを除き、プログラムを全米に拡大すると述べています。

業界アナリストは、この統合がBitcoinのより広範な普及のきっかけになる可能性があると見ています。市場調査会社eMarketerは、2024年から2026年の間に米国の暗号決済ユーザーが82％増加すると予測しており、これはコンバージョンやコンプライアンスを簡素化する加盟店向けツールによって促進されるとしています。

暗号業界全体への波及効果

Squareの参入により、暗号決済分野の競争が激化します。PayPalはすでにPYUSDを通じてステーブルコイン取引を処理しており、StripeやVisaもオンチェーン決済の実験を行っています。SquareはネイティブなBitcoinサポートと即時の法定通貨変換を提供することで、他社がステーブルコインを超えて分散型レールを受け入れるよう促す可能性があります。

このローンチはまた、デジタルコマースにおける主要な決済資産としてのBitcoinの地位を強化します。アナリストは、信頼性が高く検閲耐性のある決済チャネルに対する加盟店の需要が、Bitcoinネットワークの利用やLightning Networkの採用を加速させる可能性があると述べています。

このタイミングは暗号インフラプロバイダーにとって変革的なものとなる可能性があります。Squareの加盟店基盤からの取引量増加は、Lightningノード全体の流動性成長を促し、コンプライアンスやアナリティクスプラットフォームへの統合需要を高めるかもしれません。

規制当局も注視しています。Consumer Financial Protection Bureau（CFPB）やFinancial Crimes Enforcement Network（FinCEN）は、Bitcoin決済を新たな監督分野として注目しています。Squareは、自社エコシステム内で完全なAMLおよびKYCコンプライアンスを維持すると述べています。

Block（XYZ）の株価は当日2.64％高の81.11ドルで取引を終えました。反発したものの、年初来で株価は4.5％下落しています。Block株は今年初めに90ドルを超えた後、5月初旬には約46ドルまで下落し、その後着実に上昇しています。