SolanaのDeFi取引所Jupiter、独自ステーブルコインをローンチへ

Solanaネットワーク上で人気の分散型取引所アグリゲーターおよびDeFiプラットフォームであるJupiterは、stablecoin発行者Ethenaと共に独自のステーブルコイン「JupUSD」をローンチします。

JupUSDは2024年第4四半期中にローンチ予定で、当初はEthenaのUSDtbによって完全に担保されます。USDtbは、BlackRockのBUIDLによって裏付けられている商品であり、BUIDLは短期米国債への投資を表すトークン化ファンドです。後に、Ethenaの主力ステーブルコインであるUSDe（TetherのUSDTおよびCircleのUSDCに次ぐ市場で3番目に大きいステーブルコイン）が担保として追加される予定です。

「Jupiterは、DeFiの仕組みを使ってこの地球上のすべての人々にサービスを提供することを目指しています」と、JupiterのCOOであるKash Dhandaはステーブルコインのリリース動画で述べました。「ステーブルコインはそのための重要な要素です。」

DeFiは数十億ドル規模のセクターであり、ユーザーがサードパーティの仲介者なしでブロックチェーンネットワーク上でネイティブに取引できる金融アプリケーションの集合体を指します。主にデジタルドルの代替として機能するステーブルコインは、ドルが制限されている、またはアクセスできない市場、例えばDeFi市場において、暗号資産トレーダーがポジションの出入りを可能にします。

Jupiterは、JupUSDを成長するDeFiスタックのあらゆる側面に導入することを目指しており、パーペチュアル先物取引の担保、レンディングプロトコルでの流動性、デスクトップおよびモバイルでのスワップ製品による取引などに活用されます。JupiterはSolana上で最大のDEXアグリゲーターであり、過去30日間で約200億ドルの取引高、過去24時間で120万ドルの収益を記録しています（DefiLlama調べ）。

JupUSDのミントおよび発行のためのコントラクトは現在開発中で、ローンチ前に監査の準備が進められています。

「私たちは常に業界全体で勝者と協力しようとしています」と、Ethenaの創設者Guy Youngはリリースのプロモーション動画で述べました。「Solana内で最初のステーブルコインパートナーシップとして、私たちにとって非常に明白な候補でした。」

Ethenaの主要なステーブルコイン製品であるUSDeとUSDtbは、ステーブルコイン市場全体の時価総額の5％強を占めており、記事執筆時点で3030億ドルを超えています。これは、昨年同時期の1730億ドルから約75％増加したことになります。

米ドルなどの法定通貨と1:1で裏付けられることが多いステーブルコインは、今年初めにGENIUS Actの可決により大きな勝利を収めました。この法律は、ステーブルコインの取引および発行のための規制枠組みを提供します。

2月には、専門家がDecryptに対し、法案の可決により著名な企業から数千ものステーブルコイン製品が登場する可能性があると語りました。

この傾向は加速し始めています。

最近、MetaMaskやPhantomなどの暗号資産ウォレットが独自のステーブルコイン製品を発表しました。Amazon、Walmart、Expediaなどの企業も同様の提案を検討していると、Wall Street Journalの6月のレポートが伝えています。

JupiterおよびEthenaの代表者は、Decryptのコメント要請には直ちに応じませんでした。