分散型金融（DeFi）分析プラットフォームのデファイラマ（DeFiLlama）は、分散型取引所アスター（Aster）の永久先物取引量データを、データの信頼性に懸念があるとして削除する方針を示した。これは、デファイラマの匿名共同創設者である0xngmi氏の発言によるものだ。
同氏によると、 バイナンス共同創設者CZ氏が関係するとされるアスターの取引量は、「バイナンスの永久取引量とほぼ完全に一致している」という。両者の取引量の相関係数は約1に達しており、不自然な一致が見られると指摘した。
「アスターでは、誰が注文を出し、誰が約定しているのかといった詳細なデータを取得できない。そのため、ウォッシュトレード（仮装売買）が行われているかを検証できるデータを得るまでは、アスターの永久取引量データを掲載しない」
コインテレグラフがアスターのチームにコメントを求めたが、記事公開時点までに回答はなかった。
アスターは9月に分散型永久先物取引所ハイパーリキッド（Hyperliquid）の競合として登場し、CZ氏の関与やハイパーリクイッドの人気を背景に注目を集めていた。
アナリストは、アスターがハイパーリキッドを超えられるかを分析
アスターのオープン・インタレスト（未決済建玉）は9月24日の週に7日未満で3万3500％以上急増し、ハイパーリキッドに匹敵する取引活動を示した。
デファイラマのデータによると、9月25日には1日あたりの永久取引量が過去最高の600億ドルに達した。
この取引急増は、アスターがトレーダーや投資家の関心を集めたことが要因とされている。
市場アナリストのマーセル氏は9月に、「アスターの価格は最大480％上昇し、10ドル前後に達する可能性がある」と予測した。「アスターはすでにHYPEを日次取引量と日次収益で上回っている」とも述べている。
アスターのトークンは現在、コインマーケットキャップのデータで約1.83ドルで取引されており、過去最高値の2.30ドル超から下落している。アナリストは、10月に最大35％の上昇で新たな高値を形成する可能性があると予測している。
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