イーサリアムとビットコインの価格を比較するETH/BTC比率は、機関投資家によるETHの採用や7月から8月にかけての歴史的な上昇相場でETHが過去最高値を更新したにもかかわらず、0.05を回復できていない。
コインゲッコーの データによると 、ETH/BTCは2024年7月以降0.05を下回り続けており、過去最高の0.14を記録したのは2017年6月だった。現在の比率は0.039で、8月に記録した0.04から下落している。
比率は3月に5年ぶりの安値となる0.02に急落した。米国と貿易相手国との間で高まったマクロ経済不安と通商摩擦が背景にあった。
その後、仮想通貨市場は回復し、新たな高値を更新した。イーサリアムは8月に連続して高値を付け、8月24日には過去最高値の4,957ドルを記録。その後およそ6.7％下落し、現在の水準に戻っている。
7月以降、ETH価格は約155％上昇した。背景には、金融機関が財務資産としてトークンを採用したこと、従来型の株式投資家が上場投資信託（ETF）を通じてETHを購入したこと、イーサリアム財団がウォール街にネットワークを売り込んだことなどがある。
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イーサリアムがBTCを上回ったのはローンチ以来15％の期間のみ
市場アナリストのジェームズ・チェック氏によると、2015年のローンチ以来、イーサリアムがビットコインを上回ったのは全体のわずか15％の期間にすぎない。
チェック氏のデータでは、ETHがBTCを上回った時期の大半は2015年から2017年にかけてで、世界初のスマートコントラクト・ブロックチェーンの登場や2017年のICOブームが背景にあった。
しかし2020年以降は、ビットコインがイーサリアムを上回っていると、チェック氏が4月に共有した価格推移の分析で示されている。
市場アナリストらは、8月に43ドル差で達成を逃したETHの5,000ドル突破がいつになるのか予測している。
ブロックチェーン分析会社ナンセンのアナリスト、ジェイク・ケニス氏は8月の上昇局面でコインテレグラフに対し、「ETHは過去の最高値付近にある。短期間に急騰したため、しばらくは調整局面に入る可能性がある」と述べた。
ケニス氏は、8月の急騰を受け、新たな過去最高値更新には数週間から数カ月かかる可能性があると見ている。
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