- Ethereum ETFは8月に40億ドルの流入を記録し、ローンチ以来2番目に大きい月となる見込み。
- Bitcoin ETFは8月に6億2200万ドルの流出となる一方、Ethereumファンドは強い勢いを見せている。
- ETH ETFは取引量の差を縮めており、BTCファンドが累積流入でリードを保っているものの、そのギャップが小さくなっている。
米国の現物Ethereum上場投資信託（ETF）は、8月に約40億ドルの純流入を記録する見込みであり、7月のローンチ以来2番目に大きい月となる。これはBitcoin ETFに対する持続的なアウトパフォーム期間を強調している。
The Blockがまとめたデータによると、Bitcoin ETFが累積流入で依然として優位を保っているものの、投資家の関心がEthereum商品へと大きくシフトしていることが明らかになっている。
Ethereum ETFがBitcoinを上回る勢いを継続
Ethereum ETFの相対的な強さは7月中旬から顕著であり、ETH価格の急騰と重なって、年初来でBitcoinに対して損失を出していた状態から、金曜日時点で13.8%の上昇となった。
7月17日以降、Ethereum ETFは一貫してBitcoin商品を上回り、その期間中7営業日を除いて全てでアウトパフォームしている。
7月中旬以降の累積純流入はEthereum ETFが71億ドルに達し、同期間のBitcoin ETFの5億500万ドルを大きく上回っている。
7月には、Bitcoin ETFが依然としてわずかに優勢で、Ethereumの過去最高の54億ドルに対し、60億ドルを集めていた。
しかし、8月は状況が一変している。Bitcoin ETFは現在6億2250万ドルの純流出となっている一方、Ethereum ETFは月末まであと1営業日を残して40億ドルの純流入ペースとなっている。
過去2か月間で、Ethereum ETFは95億ドルの純流入を集め、Bitcoin商品は54億ドルとなっている。
この最近の勢いにもかかわらず、Bitcoin ETFは累積純流入で依然として大きくリードしており、ローンチ以来546億ドルを記録、Ethereumは137億ドルとなっている。
なお、Bitcoin ETFは6か月早く取引を開始しており、大きなアドバンテージを持っていることも注目に値する。
日次流入の連勝が途切れる
Ethereumの日次流入での優位は、7日連続の勝利の後、木曜日に途切れた。
Bitcoin ETFはこの日、1億7890万ドルの流入を記録し、Ark InvestのARKBが7980万ドルで牽引した。
BlackRockのIBITは通常、Bitcoin ETFで最大のフローを誇るが、この日は6370万ドルを追加した。
一方、Ethereum ETFは合計で3910万ドルの流入を記録し、BlackRockのETHAが6760万ドルで全Ethereumファンド中最も強い日次パフォーマンスを示した。
Bitcoin ETFは日次取引量で依然としてリードを保っているが、Ethereum商品もその差を大きく縮めている。
木曜日には、Bitcoin ETFが25億ドルの取引高を生み出し、Ethereum ETFは20億ドルとなり、後者への市場関心の高まりが反映されている。
市場動向と見通し
強い流入にもかかわらず、Bitcoinの価格は11万1000ドル付近でレンジ相場が続いていると、BRN Head of ResearchのTimothy MisirがThe Blockのレポートで述べている。
彼は、ETF需要がBitcoinの日次発行量の2倍以上を吸収し続けているものの、現物市場での強い確信が不足しているため、価格の動きが比較的静かなままであると指摘した。
Ethereumについては、短期的な市場圧力が引き続き注目されている。Misirは、ETHが4,500ドルのサポートを下回ったことが、ETF流入が堅調であるにもかかわらず、潜在的な弱さを示唆していると述べた。
この対照的なフローは、暗号資産ETF市場の進化するダイナミクスを浮き彫りにしている。
投資家は、Bitcoinが依然として運用資産総額や取引流動性で優位を保っているものの、Ethereumが取引活動やファンドフローで勢いを増す中、ますますEthereumへの配分に前向きになっているようだ。
